落語草 (千一亭志ん諒 落語ブログ)

2009年11月19日木曜日

庄野宿白雨の駕籠かき

江戸の頃もきっとこんなふうに見つめられていたのでしょう





今日の創作小咄#62

歌川広重 東海道五十三次 庄野白雨 

 

↓ PLAYで千一亭本当が「桑名宿駿河屋のいけす」でご機嫌を伺います


「ご隠居、ひどい雨です」

「ああ、真之介
ひどい雨だ、
これは止みそうにないな、
ここ庄野からの山道は
追い剥ぎが良く出るところだけに、
こう道が悪くては、
追い剥ぎが出ても、
逃げるに逃げられぬな」

「いえ、
拙者とニコラスで
追い剥ぎなど
やっつけてやります。
まったく、
大変なところですな、
用心せんと。
おや、
駕籠かきが、
駆けておりますが、
見て下され、
駕籠かきは裸ですぞ、
そうかぁ、
かわいそうに、
追い剥ぎにやられたんだな、
だから、
裸で走っておるのだ。
な、ニコラス」

「いやいや、
あれは利口だ、
ほら、
あの駕籠かき笑っておるぞ、
追い剥ぎに会ったのではないぞ、
真之介」

「なんと、ニコラス、
裸にするのは
追い剥ぎ意外にあるまいぞ」

「いいや、
あれは追い剥ぎに会っても
大丈夫なように
用心しての裸なのだ、
旅の知恵に違いない。
さ、さ、さっそく、
真之介、
ご隠居」


今日の創作都々逸#93

(アーアヤンナッチャッタアーアオドロイタ)

彼女のひざで耳かきだ
ついでに目薬してもらう
上から落とすの得意と言って
目薬ビンごと落とされる

(アーアヤンナッチャッタアーアオドロイタ)

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