今回、とん馬師匠からいただいた課題です。
第65回寄席1倶楽部での
とん馬師匠の雑俳を拝聴しまして、
人物が実に良く相手の話を聞いていることに
改めて驚きました。
「話すこと」の前に「聞くこと」があるという、
当たり前のことを意識していませんでした。
話を滑らかにしようとするがために、
聞く時間の表現が疎かでした。
聞いて、気持ちが湧き上がってきて、話す。
なんとも当たり前のことが、いままで意識していなかったのです。
話の中の相手方も、お客さんと一緒になって、
しっかり聞いてやる、そのことが、お客さんの中の
気持ちが湧き上がってくる力になるようです。
丁寧な落語の第一歩は「丁寧に聞く」の表現練習から始めたいと思います。
「今戸の狐」の通し稽古も10回を越えてきました。
ヤクザの威圧と愛嬌が気持ちの揺れからどう出てくるのか。
やる度に、どんなヤクザなのかと思いが漂います。
ほんとは、「きっといいやつ」なんだろうなと。
下宿屋 加川良