「紙兎ロペ」という短いアニメーションをご存じですか。
映画館で予告編の間に上映していたもので、まとめてDVDにもなっています。
去年の暮れから朝のテレビ番組の中で放送されています。内容は他愛ない生活の一コマを描いたものですが、その会話は実に秀逸です。そこには落語で目標としている人間関係が見えてくるのです。「水曜どうでしょう」的とでも言ったらいいのでしょうか。あ、かえって解りにくいかな。まるめてしまうと、ほのぼのと仲良しなんだなぁといった人間関係です。
作者は内山勇二さん。ほとんどの登場人物の声を一人で演じています。落語と違って機械を使って声を変えていますし、多重録音なので、被せるように会話が進んだりします。その「間」の見事なことと言ったらありません。「うちやまゆうじさんのTwitter」によると何度も何度も採り直したそうです。30回を超えることもあったとか。その情熱に脱帽です。
実は今放送されている「紙兎ロペ」は内山勇二さんの作品ではないことを先日知りました。
毎日見ていて、5月頃から「疲れているのかな、忙しくてちょっとやっつけになってるのかな、やっぱり毎日は無理なのかな」などと勝手に思っていましたが、その理由がはっきりしました。
いろいろと事情があったのでしょうが、なにより残念なのはあの雰囲気が今の放送には全く再現できていないことです。あらためて内山勇二さんの才能を感じました。そして「もういちど」と切に願わずにはいられなくなりました。
これからは「水曜どうでしょう」のように再放送が繰り返されるのでしょうか。
「一生ロペします」と叫び声が聞こえたら夢でした。
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