2015年2月2日月曜日
火
解りきったことですが、植物と動物との関係について考えてみます。
植物は地球の上で、地球を資源にして自らを生産しています。
その植物が使った資源を、植物を分解して資源に戻すのが動物です。
動物は微生物までもが、その生産物を破壊して資源として地球に戻しています。
植物は生産者、動物は破壊者、資源再生者、再循環者です。
とりわけヒトは火を使います。他の動物と違い、有機物は化石となった物までも分解、破壊し、資源として地球に戻します。
破壊はヒトの宿命でしょう。
地球にとって、ヒトの価値は破壊にあると言っていいかもしれません。
戦火でさえも。
金田一春彦先生の著書「日本語」の中で、「火」を示す言葉は言語によって音の使い方に特徴があると指摘されています。
一つは「ファー」という火を礼賛する音、もう一つは「ヒー」という火を危惧する音です。
前者の例としては、フランス語 foyer 、デンマーク語 fyrrummet 、ルーマニア語 focar 、ドイツ語 feuer、イタリア語 focolare 、ペルシア語 مجمر (ファーチュマール)、アイスランド語 fire、韓国語 불(プェ)、中国語 火 (フォア)、ポルトガル語 fogo、スペイン語 fuego、タイ語 ไฟไหม้ (ファイマーイ)、ヒンディー語 फायर (ファエル)、そして英語 fire があります。
他の音で表現する言語も多くありますが、「ヒ」の音を用いている言語は珍しいようです。
地球の上で、日本人は火を危惧する珍しい文化を持っているのかもしれません。
破壊が礼賛される中で、破壊を危惧し、制御することが、日本人の宿命でしょう。
動物でありながらも、他の動物たちの行き過ぎを止める役割を日本人は担っているのかもしれません。
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