落語草 (千一亭志ん諒 落語ブログ)

2015年11月3日火曜日

自分の機能

「自分とは?」の第二は「自分の機能」から考えてみます。

解りやすいところで、手足と自分との関係について、ちょっと理屈っぽく見てみます。

手足の働きには主に「動作」と「感覚」があります。主に脳の情報を伝達する「動作」と、脳に情報を伝達する「感覚」です。

この情報伝達に「言語」は介在しません。「動作」と「感覚」の認識に「言語」は介在しません。

これが「自分の機能」、即ち「非言語伝達」です。

「非言語伝達」の例として、「イヌ」がいます。

「イヌ」と「ヒト」とは、主に「非言語伝達」なのは明かです。「いや、ちゃんと言葉を理解するよ」と仰るでしょうが、不確定なので「主に」としました。

今年の5月に発表された麻布大学の永澤先生の研究には

「イヌの視線で飼い主のオキシトシンが分泌し、見つめ合うことで、イヌのオキシトシンが分泌した。また、イヌにオキシトシンを投与すると互いに分泌が増えた。ヒトとイヌとのあいだにはヒトの母子のあいだと同様のオキシトシンと視線の関係が存在する。」とあります。

オキシトシンとは「幸福ホルモン」と呼ばれている物質です。神経の刺激で脳に作られます。

つまり、「イヌ」と「ヒト」との関係は、単に「非言語伝達」ばかりでなく、体の構成成分まで変えていたのです。食事を採り代謝し体を作る、およそ自分の中の事に「イヌ」が関わっているのです。

そのとき明らかに「イヌ」は「自分の機能」を司っています。まあ、大雑把に半分は自分と言って良いでしょう。これは「永澤先生の研究」に有るように「ヒトの母子」と同じです。

「イヌはヒトの退化した感覚を補う存在として、イヌとヒトとで一個体として機能している」と言われてもいます。

ここまでをまとめると、「自分とは曖昧な存在で、非言語伝達しているもの」です。


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