落語草 (千一亭志ん諒 落語ブログ)

2021年1月23日土曜日

【 落語の雑則 12】 怒鳴らない

 落語はお座敷芸

他のお座敷に迷惑をかけない


つねに和やかに

朗らかに


怒鳴る場面では

腹に力を入れ

喉の奥から

腹の中に怒鳴るような

小さいが力の入った声を出す


決して大声で怒鳴らない


客が怖いと思った瞬間

話から離れてしまう


登場人物の怒りを

面白さに変えるには

滑稽なくらいな真剣さ

の中に

切ないやるせなさを

内包する表現


怒っている自分に

笑ってしまう感覚を

思い出させるような

手も足も出ない

状態での内に向かう怒り


常に青白い炎の怒り

決して爆発する真っ赤な炎の怒りではない


怒る者を傍から笑えるくらいの

かわいい怒り


子供の怒りに近い表現


そんな落語を追究したい



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