【 落語の雑則 11】
客が動けば話も動く
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映画、テレビ、ピアノの発表会
客は傍観者である
落語の客は傍観者ではない
チームのメンバー
落語は
話というボールをパスし合う
ゲーム
キャプテンは落語家
作戦を立てボールを入れる
目指すはナイスな落ち
ならば
メンバーが動けば展開も変わる
そう
携帯が鳴れば展開も変わる
子供が泣けば展開も変わる
人の出入りがあれば展開も変わる
たとえ「芝浜」の最後で
酒を手に
「やっぱりよそう」と
しっかり間をとっている時に
突然
客の携帯がけたたましく鳴り出しても
「おい、外がにぎやかになってきたぜ、ありゃぁ気のはぇえやつらが正月気分で騒いでるんだぜ、はぁ、こいつを呑んで一緒に騒ぎてえところだがなぁ、うぅん、やっぱりよさあ」
「えっ、なんでだい」
「また夢になっちゃいけねえ」
客を棄てない
いつでも客と一緒
丁寧に客を拾いながら進む
そんな落語を追究したい
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