【 落語の雑則 30】 指先に注意する

お客はどこを見ているのか

目口顔の他では

指

指の動きに

流れを感じ

指の静止に

切れを感じる

だからこそ

指をささない

指さしは流れを止め

切れではなく

圧力を感じさせる

指し示すなら

手刀の四本指を使おう

指先の切れは

止まる僅かの時間で変わる

話のテンポを補強するために

指先を動かし止める

さらには

女性やお武家などの人物描写

発話者の切り替え

焦り、怯え、怒りなどの

情動表現

みな指先で補強できるもの

言葉、視線、指先

これらが一つになって

浮かび上がってくる話

そんな落語を追究したい