スタニスラフスキーは
「俳優の仕事」第三部で
演技の客観性を説いている
で
俳優は演技を自分以外の者の表現として
見られている
扮装し表現する俳優が
客観的に見えているのは登場人物である
対して
扮装せず表現する落語家が
客観的に見えているのは落語家である
落語家は演技を自分自身の表現として
見られている
だから
落語家の演技は俳優の演技と違う
それは
俳優はそこに自分以外の者を見せるが
落語家はそこに自分の中の一面を見せるからである
なので
落語の登場人物は全て自分の中のある一面の姿である
ならば
落語の演技を磨くとは
自分の中の様々な面を見極め
それらを一つ一つ磨きあげることに
他ならないだろう
落語を通して自分を知る
気付かなかった自分に出会う
新しい自分を表現する
そんな落語を追究したい
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