裏にしたトランプの山を一枚ずつめくって色を見る
一枚目は黒いカード
二枚目も黒いカード
三枚目も黒いカード
四枚目も黒いカード
そして五枚目に赤いカードが出る
いつかは赤いカードがでると分かっていても「おっ」と思う
たいてい次も同じ事が起こるだろうと思いがちである
だって、黒が出ていることは記憶にあって、赤が出た事は記憶にないから
記憶をたよりに黒がでることが「あたりまえ」になる
「あたりまえ」になったあたりで赤いカードが出てくると「おっ」となるわけである
意外性の出現が笑いを生む。
落語では赤いカードこそが笑いを生むと考えがち
でもいきなり赤いカードを出して「おっ」となるだろうか
「あたりまえ」があってはじめて赤いカードが生きるもの
黒いカードが続くことに笑いはない
それを別の要素で笑いを作りながら黒いカードが続くことを「あたりまえ」にしていく
落語で難しいのはこの黒いカードで「あたりまえ」を作っていく事
楽しく当たり前がてきあがる話
そんな落語を追究したい
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