落語草 (千一亭志ん諒 落語ブログ)

2022年4月25日月曜日

第126回 志ん諒の会


五月を前にして、藤棚が出てくる季節感のある「付き馬」を。今年も三社祭りのが中止となり、半纏を着て担げないからか、熱気の中に揺らめいて見えた浅草辺りの情景に思いを馳せて話しました。
 ほんとうに悪い奴は、素晴らしいいい人だと心底思ってしまうような人ですが、付き馬の悪人はいい人だと思わせようとがんばっている半端な悪人です。だから面白いので、その面白さを味わって欲しいと思いました。

 以前から「悋気のコマ」のオチ「シンボウが狂っています」に、?を付けていたので、今回その回答として手直ししました。
 それは、女好きの旦那に言う「当たり前に我慢ができないんだから」の言葉を振っておき、「見てください、これ、当たり前にシンボウができておりません」と落としました。

 「疝気の虫」では、虫とのやり取りが単調に思えました。もうひとひねり欲しいなと。まだ考え中ですが、例えば、苦手なものは何だとの問に、「、、、うどん」なんて言っちゃうのはどうかなと。いや、ホントは好きなんですよ。

「ああそうか、だから病み上がりにはうどんなんだな。ん、おっと、おかしいぞ、うどんを食した後に疝気を患った患者もいたぞ、さては、苦手と言って、うどんも食おうという魂胆だな。虫のいいこと言いおって。虫酸が走るわ、ヤッパ潰そ」
 「わぁぁ、まって、まって、潰さなくたってコッチは、もう、とっくに死にそうなんですから」
「なに、死にそうだと」
「ええ、虫の息なんで」




 

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