落語草 (千一亭志ん諒 落語ブログ)

2009年7月15日水曜日

ひょいと

「ちょぉいとぉ くりやさん 」
季節は秋です。

物売りに声を掛けるんですから明るいうちです。
「あかんぼうが 寝たばっかりなんだよ」とくれば、
これはお昼寝でしょう。
となると、12時-昼九ツ(午ノ刻)、13時-九ツ半、14時-昼八ツ(未ノ刻)あたりでしょうね。

「度胸があるのぉ ん 買い求める よいか ・ ・ ・ ぇええいぃーっ 首屋が ひょいと 体を躱します」
これがほんとうに出来たんだとしたら首屋はどうやって刃を躱すことが出来たのでしょうか。

そこで、お庭の位置を考えますと、
およそ、南にあることが多いですね、
ムシロを敷いて、座り込んだ首屋は、
お屋敷に向かっているはずです。
すると、太陽は斜め後方から首屋を照らしているでしょう。

そこで、首屋は陰を見ていたというのはいかがでしょう。
斜め後ろで振り上げた刀の陰は土下座している首屋の上に伸びていたはずです。

首屋は土下座をした形ですが、その両手は肩幅に開いて、指を開き、しっかり地面につけています。

秋の2時頃です、天高く、さわやかな秋の日です。南中した陽光に浮かび上がる刀の陰。「よいか」一瞬の切っ先の動きに合わせて、首屋は一気に両手で地面を押しやり、上体を後方に跳ね上げました。

ね、これなら躱せそう、かな。

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