「以心伝心」
テレパシーがあれば
それこそ、
以前、外国であったという、
麻薬を入れた料理のように、
恐ろしいほど魅惑的な落語ができるだろう。
しかし残念なことに
ボクは
ヨーロッパ企画の『曲がれ!スプーン』のような
エスパーではないのだ。
寄席に行ってもそんな経験が出来ないことからも
落語家にエスパーはいないのかもしれない。
いや、エスパーは落語はしない、
というより、する必要がない、
笑わらわせたけりゃ、
心を直接くすぐればいいのだから、
ん、
それってどんな感じだろうか。
右から2番目のマッシュルームの方がテレパシーをなさいます |
「以心伝心」
非言語コミュニケーションの三回目は
「音」。
落語の音の要素は
呼吸、声、リズム、テンポ、
擬音、などの口からのモノ。
足で打つ、膝を手で打つ、手をつく、手を叩く、
扇で叩く、などの身体からのモノ。
お囃子さんなどの外部からのモノ。
と様々、
もちろんひとつひとつ考える必要があるが、
それはちょいと置いておいて、
まず、
これらすべてが
「どのようにして伝えるか」の工夫にすぎない
ことに気をつけたい。
それは、前述の「表情」と「動き」も同様であるが、
それら以上に、周辺の要素である。
しかし、実は周辺だからこそ
「芸」というものを形作る大切なモノだ。
それは
デコレーションケーキに
飾られている砂糖菓子の様なモノ。
美味しさの本質は
スポンジであり、クリームである。
しかし、その飾りの見事さに、
作り上げた職人への
感服の気持ちが生まれるというもの。
だが、
ケーキの勝負は
あくまでケーキ生地であるはずだ。
「以心伝心」
ケーキ職人の「心」が
ケーキ生地にあるとするならば、
落語の「心」はどこにあるのだろう。
それはまた明日。
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