① |
①A |
② |
②A |
斜め後ろの位置をどのように表現するのかを
考えてみます。
取り上げるのは先日から見ている「明烏」の
座敷に「おばさん」がやってくる場面です。
【太助】
「あッ、
来た来た。
お、おば、おばさん、
なにをしてんだよォ。ン……
ホラホラ、ん、これもう‥…
頼むよツ、早く!」
【おばさん】
「わかりましたよ本当に。---①
どうォも、若旦那 ---②
あいすいませんでした、
お待たせしちゃって。
ね、え。お仕度が出来ましたから、
さ、どうぞあちらへ」
「明烏」の場面で「おばさん」が
①「太助」に言う
②「若旦那」に言う
ところで、
それぞれ、写真①と②にしてみました。
そこでおばさんの角度を見てみましょう、
実際は①では客席に対して
ほぼ斜め後ろになっているけれど、
①Aを見ると、
そんなに首を後ろまで
回しているようには見えません。
それは、体が客席に対して
「半身」に立っているから
なのだということがわかります。
ここで、よく見ると、登場人物達は皆、
「半身」なのがわかりますね。
もちろん、シルバニアのみんなが
勝手にそうしているわけではありませんから、
これは古今亭志ん朝さんの
DVDの映像を見ながら、
ボクの感覚で
配置したものなんですが。
②Aでは「おばさん」は
体の正面近くを向いています。
ですから、高座での表現としては、
あたかも座布団の下に
ヒザから下が突き抜けて、
「半身」になった上で、
ヒザから上の動きを作っていると
考えるのはどうでしょう。
すると、斜め後ろであったとしても、
ほぼ横として表現できる
というわけなんですが。
体の向きや頭の向きでの表現を
上下(かみしも)をつけると言います。
そこでよく、
「上下を間違えた」という言葉をよく聞きますが、
間違えているのは
ほんとうに上下なのでしょうか。
なんとなく、
上下ではないように思います。
それはなんでしょうか。
それは、
また明日。
レベルが高く、なかなか先生の感覚を理解できませんね。
返信削除落語に深く傾注され、研究されている様子がうかがえますね。
コメントありがとうございます。
返信削除自分がまだキチント練り上げていない内容をただただ思いつくままに書いているものを読んでいただくのは、実に心苦しいところがありまして、ご理解いただけないのも当然のことと思います。ですが、この作業、自分の中では、たいへん有用なものでして。自分の中のモヤモヤしている部分が少しずつ整理されていくような気がしています。ぜひ、これからも時々寄って下さいね。