柳田格之進というお話しの中に、徳兵衛という番頭が出て来ます。柳田格之進がお金を盗ったのではないかと疑うのですが、旦那に「忘れなさい」と諫められます。
そこで「くやしくて、くやしくて、そらあ男にもヤキモチはあります」と繋ぐのですが、
いえ、もちろん、それはその通りだと思いますが、
何と言っても、後に、お絹さんと夫婦になる人物です。そこに、番頭として、この御店への忠義から
自分の正義を貫こうとする気持ちをどこかに表現したいと思います。
ただ、おっちょこちょいのお調子者、喜怒哀楽の差が大きく、ぞんざい、なげやり、いいかげんなところがあるという男ですから、しっかりとは表現しにくいもので。
うーん、例えば、
「いや、旦那はああ言ってるが、どう考えたって柳田様が持ってったに違いねぇんだ、そら旦那は言いにくいかしれねえが、忘れろーなんて、そーんな筋の通らない話はネエよ、よぉしっ、こんなときの番頭でぇ、この徳兵衛さまが、きっちり、筋を通してやるぞぉ」、あくる日んなって。
と、いう感じにするのはどうかなあ、と。
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