落語草 (千一亭志ん諒 落語ブログ)

2014年1月24日金曜日

見上げれば明るく開かれているからね


道東の海辺では日中青空の下、海から霧が押し寄せてくることがあります。釧路の近くで暮らしていた学生の頃、そんな霧に包まれながら歩いていたときのことです。足下が半径1メートルほどにスポットライトを当てられたかのように明るくなっていることに気づきました。おやっ、と思って見上げると、ちょうどその大きさで、頭の上が丸くぽっかりと開けて、空が見えています。その縁はさらに明るく白く、天使の輪のようになっています。


モルジブでダイビングしたときのことです。魚の群れの中に入ってしまいました。無数の魚が目の前を高速に回転します。壁のようです。不思議なことに一匹もぶつかりません。手を伸ばしてもその壁は手の形を避けるように滑らかに変形します。下を見ると魚の群れは半径1メートルほどの筒状に回転していることが判ります。おやっ、と思って見上げると、ちょうどその大きさで、頭の上が丸くぽっかりと開けて、海面が見えています。海面は明るく白く、天国の入り口のようになっています。

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