落語草 (千一亭志ん諒 落語ブログ)

2009年8月22日土曜日

火鉢

「替り目」の舞台です。
長屋の風景です。

クリックすると拡大します。

「まいど」と言う声が
聞こえてきそうです。

鍋焼きうどん屋さんです。

よく見ると看板に「うんどん、雑うに」と
書いてあるように見えるのです。

ほんとだ、
うどんと一緒に雑煮売ってるぞと
膝を叩きました。

下に可愛い犬が居ます。
古い絵によく描かれている斑の犬です。
中型犬で日本犬の体型ですが、
白地に黒の斑の犬です。
カラーではないので
実際の所は斑の色はよく解りません。
落語の中でもアカなどといって
赤い毛の犬を紹介していますからね。

これが、絶滅したのか、
今では見ることがありません。
オーストラリアだ、タスマニアだ、
アフリカ、ロシア、中南米と
絶滅問題が取り上げられるたびに、
どうして、ボク達の先人達が
可愛がってた犬が、
今いないことを考えないんだろうと、
思っちゃうんです。

おっと、いけね、話を戻してっと。



戸が無いですが、
ここらを開けて、
うどん屋さんが首を出したと
いうことなんでしょう。

座っていても手渡し出来そうです。

そしてこれが火鉢です。
「替り目」の中で、

「だからね、これね、
火熾してね燗つけりゃいんだけど
あーなんだよ
おいおいおいおい
しだねもねぇのか
あこーらしょうがねぇなあ
あーだめだよ、湯も沸いてねぇし
あーお燗つかねぇや」

師匠はこのとき、
火種を中心に、鉄瓶がその向こう、
徳利と猪口が手前という位置関係で
演じていました。

なるほど、この火鉢ですと、
短手側の徳利のある方に座ると、
位置関係がぴったりだと、

ここでまた膝を叩いてしまいました。

今日の創作都々逸#18
♪いじりまわせば ひだねはきえる
くちよせふいて あかくしな

2 件のコメント:


  1. そのうどん屋の斑の犬、知ってんだよ。
    多分、円岡応挙の 狗子図屏風 に描かれている子犬と同じ系統じゃないかねぇ。
    端っこにいる斑の子犬がねぇ~、そっくりなんだよ。 
    大きくなったら丁度ね うどん屋の犬 になりそうな感じでねぇ。
    円岡応挙てぇゆうと、東京国立博物館にある
     朝顔狗子図 が有名みたいだけどなぁ。
    こっちの子犬は斑具合がちっと違うからな。
    まぁ、あたしの考えすぎかね。
    それにしても、動物の絵ってもんは和むもんだねぇ。

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  2. コメントありがとうございます。
    私みたいなものが僭越ながら失礼も顧みず申し上げますところ、円山応挙の打ち違いではないかと思いまして、間違ってたらごめんなさい。
    「狗子図屏風」も「朝顔狗子図」も知りませんでした。

    さっそく、便利なインターネットで調べますと、「朝顔狗子図」のは柴犬の子犬と秋田犬の子犬のような感じですね。

    一方で、「狗子図屏風」の端っこで駆けだしている子は正にうどん屋のわんこと一緒ですね。

    この頃は、首輪もないし、リードもない。実にのびのびとした犬の暮らし向きが思われて、いいですね。

    「ごはん、あそぼ、ねる」の生活を満喫していただろうと思うと、心底和みます。時代を超えても、「和むもの」は変わらないんでしょうね。落語もその一つとして続いていってほしいと思います。

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