「真之介、日本語は難しいな」
「そうでもあるまい、ニコラスは十分達者だぞ」
「そう言われると照れるなぁ、しかしだ、どうして日本語というものはいちいち物を数えるときに、後ろに言葉を付けるのかのう、面倒でかなわん、みんな違うからなあ、木は一本二本、本は一冊二冊だからな」
「おぼえたのかニコラス」
「まあな、試しになんか訊いてもいいぞ」
「よしっ、では、子犬はなんと数える」
「はは、やさしいぞ、一匹二匹だ」
「うむ、ではウサギはどうだ」
「へへん、そう来ると思ったぜ真之介、一羽二羽だ」
「やるなニコラス、じゃぁ馬は、ン、なんと数える」
「一着二着」
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