落語草 (千一亭志ん諒 落語ブログ)

2010年5月10日月曜日

井戸の茶碗 3

「士魂 」という言葉があることを
知りました。
武士の精神のことだそうで、
江戸の頃には町人達にも
「士魂」というような
心持ちが広がっていたそうで。
なるほど、
井戸の茶碗の清兵衛さんからは
「士魂」のようなものを
感じ取ることが出来ます。

今ではもう
成ることの出来ない
武士というもの、
男子として生まれたからには
一度は、この「士魂」のようなものに
立って、誇らしい気分に
浸りたいと思います。

そんな思いが自分の中にあることを
わずかな時間ですが、この井戸の茶碗は
教えてくれます。
また
清潔に過ごしたいという誰しもの夢を
わずかな時間ですが、この井戸の茶碗は
かなえてくれます。

だからこそ、なおのこと、さらさら、
自分では不十分です。
まあ、それだから、もしかすると
美談の講談にならずに
どちらかといえば
落語に近いものになっているかな
と思っています。

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