落語草 (千一亭志ん諒 落語ブログ)

2010年1月2日土曜日

御慶

明けましておめでとうございます。
千一亭本当より
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

落語を生活に取り入れるようになって1年、
三遊亭圓窓師匠に稽古をつけて頂くように
なってから半年が過ぎました。
思うに、私にも、実生活では、一年の間、
様々な事がありました。
あーだの、こーだの、
ぼんやりしてしまうような思いもありました。

ところが、今年は、今までとどこか違うのです。
そうですね、
例えて言うと、
胸に風が吹き込んできたような時も、
その風に震えているんじゃなくって、
隣の暖かいお風呂にちょっとだけ
入ってみるような感じです。

そうなんです、御明快。
お風呂とは落語の事です。

私にとって、落語とは
ゆったりと浸かれる
お風呂のようなものなんです。
そんなお湯が半年の間に10個もできました。
心も体も疲れたなぁと思っても、
このお風呂に入ると、心も体も解れます。
でも、脚は痺れます。

今、一番新しいお風呂は「芝浜」です。
ゆったりと浸かっていると、
じんわりと涙が出てきます。そして、
「よかったね」と言ってやっている自分が、
ホカホカと暖まっていることに気づきます。

確かに現実逃避かもしれません。
いや、そこでは明らかに、
現実を考えることから逃げているのです。
穴蔵に逃げ込んでいるようなものかもしれません。

そんな落語という穴蔵は
ドングリを捜しているだけの
小動物のような存在の自分にとって、
嫌な思いに襲われることのない、
安心出来る場所なのです。

それに、この森には仲間がいます。
いろんな仲間です。
それはそれはとっても賑やかです。
今年も、
ラグビーの森、
ドラムの森、
落語の森と、
森の中をお散歩します。
そういえば、去年はいろんなものを見つけました。
今年はどんなものが見つかるのかな。

おっと、可愛く言い過ぎちゃいましたね。
悪い癖です。
悪い癖と言えば、
ある小動物にはドングリを土の中に隠しておいて、
冬になったら雪の下から掘り出して
食べる習慣があるんですが、
時々埋めた場所を忘れちゃうことがあります。

先日、片付けていたら、
あっちこっちから電卓が
何個も何個も出てきちゃいました。
仕舞った場所を忘れては買ったものです。
間抜けですね。

「いやいや、電卓だもの、
それだけ打ち込んでいたってことだよ」
という仲間の声が聞こえてきそうです。

今年もなにとぞご贔屓に、
見苦しき面体見知りおかれまして、
恐惶万端ひきたって、よろしくおたの申し上げます。

2010年元旦 千一亭本当

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